住宅売却し、一括返済を考えています。売却損が出るので、その資金をどこかで借りられますか?
現在の不動産市場の状況では売却益が出る方が珍しく、ほとんどの事例では売却損となります。
税金の面では負担が無いので良いのですが、住み替えや買い替えなどで現在のローンを一括で返済しようとする場合には、その資金に充てることが難しいので困ることもあります。
この場合の資金調達法について見ていきましょう。
改めて実質的な売却代金を見てみる
「売却損が出る」ということは、家を購入した際の金額や諸経費を売り上げから差し引いた場合に、数字上マイナスになるということです。
この点、あくまで数字の計算上はそうなるのであって、「売却損」とは主に税金対策のための概念であることを思い出してください。
つまり実際に買い手は現金なり預金なりを売主に交付するわけですから、あなたの目の前には現預金がしっかりと入るはずなのです。
この資金で返済ができないか改めて考えてみてください。
全額返済できなくても負担の軽減にはなるでしょう。
退職金の前借りができる場合も
お勤めの会社によっては退職金の前借りができる場合もあります。
会社の規定によって可・不可が取り決められていますから確認してみてください。
規定によっては前借り自体は可能だが、その使用用途や目的が制限されている場合もあります。
保険会社から借り入れる方法
現在契約中の生命保険会社から貸し付けを受ける方法もあります。
契約者貸付という制度で、現在契約している保険契約の解約返戻金のおよそ70%~90%の範囲で貸し付けを受けることができます。
解約返戻金はそもそも自分のお金と同じだということで、なぜ貸し付けになるのかと思う方もいますが、あくまで将来の権利であってまだ行使することができないので自分の自由ではないのです。
上記の範囲で借金をするわけですから金利を乗せて返済する必要があります。
買い替えローンという手法
現在ローン契約中の銀行などと相談して買い替えローンを利用できる場合もあります。
次の住宅を購入するための新たなローンに、現在契約中のローンの残を組み込んで一本化するものです。
ですから次の住宅を購入しないで実家に住むなどの場合は利用することができませんし、銀行の審査に通る必要があります。
またこの場合現在の残ローンだけでなく新たな住宅のローンを背負うことになりますから十分な計画を練る必要があります。
ほとんどの銀行で買い替えローン商品を提供していますから一度相談されてはいかがでしょうか。