競売で取得した家を売りたい。リフォームすれば、取得価格よりも高く売れますか?
かつて競売というシステムはなかなか個人が参加できるものではありませんでしたが、最近は裁判所も情報開示に積極的になっています。
物件情報を個人宅にまでチラシ形式で配布したり、ネットでの公表も行っていますね。
主には業者向けのシステムであることには変わりありませんが、中には個人の方も参加するケースもあります。
色々とデメリットやリスクもありますが、上手くいけば市場価値の50%~70%ほどの値段で不動産を手に入れることもできるのが魅力です。
今回は過去にこの競売システムで入手した家について、リフォームを経て売却するが、取得価格より高値で売ることはできるかということを考えてみたいと思います。
取得価格より高値で売ることは可能
競売によって取得した物件をより高値で売ることは可能です。
というよりも、競売とはそういうものだという前提で業者は参加しています。
これが出来ないと競売システムの存在価値が無いと言っても良いかもしれませんね。
市場より安値で買って、高く売る。これで業者は利益を得ているのですから。
こういった不動産の相場感覚が一般の方には難しいためにあまり参入できないのですが、上手く競り落とせば安く物件を手に入れることができます。
今回の物件も元々の入手価格は市場相場より安かったと想定されますから、売る際には市場価値を見積もって販売できるでしょう。
ただし購入から年数が経過している場合は難しいことも
今回は過去に競売経由で手に入れた物件ということで、どれくらい前のものなのかということも関係してきます。
家の価値は土地と違って経年劣化が激しいので、数年で建物の価値は急激に下がります。
築20年経過した物件はほとんど価値はないと判定されることもあります。
競売で落札される前にどのくらいの築年数が経っていたのかにもよりますが、一般には複数のオーナーを渡り歩いて年数も経っているものと思われます。
ではリフォームをしたという点ではプラスにならないでしょうか?
リフォームも販売価格には反映されにくい
例え高額な費用でリフォームを行っても、それを販売価格に乗せることは実際上できません。
というのも価格を上乗せすると周辺のライバル物件より高額になり買い手がつかないからです。
販売価格を上げるためにリフォームをするというのは考え直した方が良いです。
今回はすでにしてしまった後なので仕方ありませんが、リフォームが高額売却に繋がる公算はあまり期待できません。