ローンが残っている持家を売却し、居住を前提に一棟マンションなどの収益物件を購入する事は可能ですか?
賃貸マンションや大型のアパートを見てみると、最上階に大家さんが住んでいるケースはよくありますね。
不動産投資として収益物件を一棟買いして、その一部屋に居住するというわけです。
収益物件の管理は、管理業者にお願いすることもありますが、自分で管理するにしても、業者を使うにしても、所有者・権利者たる自分が近くに住んでいるというのは何かと便利です。
同じ物件内に住んでいれば、色々な事情を感知することもできますから、さらに有利でしょう。
さて、では現在住んでいる住宅ローンの残債付きの物件を手放し、新たな住居物件、兼不動産投資用物件として、一棟マンションを購入することはできるでしょうか。
売却益で住宅ローンの完済ができるのならば、売却の問題はクリア
住宅ローンを完済できなければ、今の家の売却自体ができませんから、自己資金を投入するなど、工夫しなければ売却手続きを進められません。
売却益とその他資金を合わせて完済が可能であるならば、銀行等の住宅ローン債権者の承諾を経て売却できます。
さらに、売却益に余裕があるならば、新たな住居兼投資用の収益物件の購入資金に回すこともできます。
収益物件の購入には綿密な計画が必要
現在の住居の売却は無事にすんでも、自宅兼収益物件となる投資用マンションの購入は、慎重に計画を練る必要があります。
全て自己資金で一棟マンションを購入できれば良いですが、数千万円から億単位の買い物になるでしょうから、購入のための資金集めが必要になるかもしれません。
この場合、銀行等からの借入には住宅ローンは利用できないことがほとんどです。
住居というよりも、投資用の物件としてとらえられますので、その投資が功を奏して利益を出せるという見込みがないと、資金提供はしてくれないでしょう。
そのため、銀行等を納得させるだけの投資戦略を練り、計画案を提示して、銀行の融資担当を納得させなければなりません。
こうなると、単に住宅ローンを組むような意識では到底不可能となりますので、不動産投資家としての勉強が必要になるでしょう。
今までの消費者のみの立場から、投資家、事業家としてのマインドセットが必要になります。
空室リスクに備え、利回りを考えて、何年で借入金額を返済できるのか、かなり綿密な戦略を練ることになります。
現在の家の売却とセットで考える場合、売却の相当前から収益物件の扱いについて計画を立てる必要があるでしょう。