みなし道路に面している家を売りたいが、仲介業者が渋っている。良い方法はありませんか?

118.みなし道路に面している家を売りたいが、仲介業者が渋っている。良い方法はありませんか?

建物を建築するには、原則としてその建物を建てる敷地が、幅員(道路幅のこと)4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければなりません。

ただ、実際は日本国内で多くの場所で幅員4メートル以下の道路がありますよね。

こういった場合は、特定行政庁の指定を受けた道路であれば、幅員4メートル以下の道路であっても良いとされています。

このような道路を「みなし道路」とか「2項道路」などといいます。建築基準法42条2項に定めがあるからです。

ただしその場合は、道路の中心から2メートルの幅が道路として利用するとみなされてしまい、個人の土地であっても自由に利用することができなくなります。

セットバックという制限

先述の個人の土地であっても、道路の中心から2メートルは自由に使えないというのはセットバックという言葉で表現されます。

個人所有の土地の権利が後退するので、セットバックというわけです。

セットバック部分は道路とみなされるので、この部分には建物を建てることができません。

また、建築物を建てる時に必要になる建蔽率や容積率の計算の基礎に含むことができなくなります。

このように、土地の利用に大きな制限を受けることになる土地は、利用価値が下がることから売却には不利に働くことになります。

それでも売却は可能

今回は、売却の仲介を打診した業者が渋っているとのことですが、セットバックを済ませた土地が極端に狭い土地で、一般に利用価値が全くなくなってしまうようなものでなければ、普通はどのような土地でも一定の需要はあるものです。

不整形な土地など、不利な事情が複数重なって、「これは売れない」と、白旗を上げてしまうことも可能性としてはありますが、不動産業者も扱う不動産によって、得意分野や不得意分野がありますから、最初の1件目で渋られても、複数業者に打診してみて下さい。

利用価値が下がる分、値段を下げれば需要はきっとあるはずです。

住宅地として販売するのが得意な不動産業者だけでなく、不動産投資として収益物件の扱いに強い業者であれば、そのような買い手を見つけてくれるかもしれません。

投資目的の場合は、自分が住むものではないので、多少の不利条件は関係ないという投資家もいます。

投資を目的にしている良い買い手が見つかれば、うまく土地を利用して収益を上げてくれることでしょう。

いずれにしても複数業者への相談は必要ですね。

118.みなし道路に面している家を売りたい

 

 

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