査定額より家が高く売れることはありますか?

156.査定額より家が高く売れる

不動産を売るには、まず不動産業者の査定を受けることが一般的です。

査定は複数業者に依頼して、査定の精度を高めることが普通です。

査定額というのは、その物件の市場での価値、つまり、買い手がつくと予想される金額ですので、大体はその額付近で売却が決まることが多くなります。

ただ最終的な取引価格(売却価格)は、あくまでも買い手と売り手の合意によって決まることですので、いまだ流動的であります。

業者に査定してもらった額よりも、実際の売却価格が高くなるということは、実務上あり得るのでしょうか。

査定額よりも高く売れることはある

査定額はあくまで業者の予想額であり、最終的な売却価格を拘束するようなものではありません。

その予想額を参考にして、売り主は物件の値札表となる売り出し価格を決定することになります。

査定額は参考にしますが、売り出し価格を決めるのはあくまで売り主の権利だからです。

当然業者と相談しながら調整して決定しますが、物件自体や周辺環境などに自信がある場合には査定額よりも多少高く売り出し価格を設定することもあります。

また、査定を受けてリフォームを施し、価値を向上させたうえで高めの売り出し価格を設定することもあります。

こういった場合には、買い手候補との値下げ交渉はあるものの、その中で当初の査定額よりも高い値段で妥結されることはあります。

不動産業者が示す査定額は「これくらいの額ならば買い手が付くだろう」という数字なので、若干甘めに、低く見積もることもあります。

対して売り手は「もっと高く売りたい」という希望を持っていますから、売り出し価格は査定額よりも少し高めになることがあるのです。

一般的な不動産売買価格の図式

不動産以外の取引もそうですが、売り手と買い手の攻防は常に同じ力が働きます。

「安く買いたい」vs「高く売りたい」の戦いなわけですね。

そこでは、一般的には次のような図式が出来上がります。

買い手の購入希望価格<取引価格<売り手の売却希望価格

要はお互いの希望価格の折衷案として落としどころを探るようなものです。

その中で買い手側の要因、例えば急いで購入を決めないといけない事情などと、売り手側の要因、例えば急いで現金化が必要な事情などが絡み合い、駆け引きや譲歩をしながら少しずつ落としどころを探っていくわけです。

当然自分の事情は相手には話しませんが、条件提示をジャブのように放って相手の出方を探っていきます。

156.査定額より家が高く売れることはありますか?

 

 

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